堀ノ内の家

敷地は善福寺川から近い、低層住宅が密集したエリアに位置する。道路に接するのは北東側のみ、他の方向は建物が間近に接する環境だが、この敷地には、二つの大きな魅力があると私たちは考えた。
一つ目は、道路を挟んだ北東側が広い駐車場になっていること。
上階に居間を設け、道路側に大きな窓を設ければ、密集地でありながら窓先に80m以上の見晴らしが広がる。
二つ目は、周囲の建物の高さが概ね 2 階レベルで揃っていること。
屋上に出れば、周囲の屋根は「第二の地面」となり、住宅地の上に浮かぶような場所を作ることができる。
私たちは、この二つの魅力を最大限に活かすことを目標にデザインを進めた。

屋根の形が室内にあらわされた上階の居間は、南の高窓から注ぐ直接光と、北側の大きな窓からの天空光で、室内が明るく満たされる。ここは道路からの視線を気にすることなく、遥か先まで見通して寛ぐことのできる「空中のリビング」となる。
そして、南側の屋上に設けられたテラスは、周囲の屋根よりも少し上に位置する「第二のリビング」となることだろう。

「住宅地に浮かぶ二つのリビング」が、この家の設計コンセプトである。

名称:堀ノ内の家
施主:個人
所在地:東京都杉並区
用途:店舗併用住宅
面積:90.46m2
竣工:2014年1月
基本・実施設計:カスヤアーキテクツオフィス(粕谷淳司・粕谷奈緒子・村田裕紀)
監理:カスヤアーキテクツオフィス(粕谷淳司・粕谷奈緒子・村田裕紀)
構造設計:長坂設計工舎(長坂健太郎・馬上友弘)
照明デザイン:ソノベデザインオフィス(園部竜太)
施工:平野建設株式会社(平野聡志・稲忠春)
撮影:カスヤアーキテクツオフィス

Project name: House in Horinouchi
Client: Personal
Project site: Tokyo, Japan
Function: Private House
Size: 90.46m2
Design & Supervise: Atsushi+Naoko Kasuya, Yuki Murata(KAO)
Structural Design: Kentaro Nagasaka, Tomohiro Magami (Ken Nagasaka Engineering Network)
Lighting Design: Ryuta Sonobe(Sonobe Design)
Contractor: Hirano Kensetsu Co.,Ltd.(Satoshi Hirano, Tadaharu Ina)
Photo: Atsushi Kasuya(KAO)