酒田の町家

山形県酒田市の中心市街地に建つ住宅である。
日本海に面した酒田は、冬は垂れ込めた雲のもと、海からの強い風が吹く厳しい気候となる。建物の断熱性を高め、床下に蓄熱暖房機を配置して家全体の暖かさを確保するとともに、天井の高い南側のリビングルームは開口部の高さを抑えつつ、家の中央に設けた吹抜けから室内の奥深くまで自然光を導く。色・素材ともに抑制されたミニマムな雰囲気でありながら、厳しい冬も柔らかな明るさに包まれた室内を目指してデザインした。
南北に長い敷地の北側に接する道路は、かつて軒を連ねていた町家の面影は現在ほぼ失われ、街並みが乱れ始めている。アプローチ通路を囲い込むフレームを車庫の道路側外壁と揃え、表側に極力寄せることで、現代的デザインの中にあっても、この住まいが「新しい町家」として、失われつつある街並みのかたちを保つことを意識した。


名称:酒田の町家
施主:個人
所在地:山形県酒田市
用途:戸建住宅
面積:158.55m2
竣工:2014年6月
基本・実施設計:カスヤアーキテクツオフィス(粕谷淳司・粕谷奈緒子・村田裕紀・古橋一真)
監理:カスヤアーキテクツオフィス(粕谷淳司・粕谷奈緒子・古橋一真)
構造設計:長坂設計工舎(長坂健太郎)
照明デザイン:ソノベデザインオフィス(園部竜太)
施工:株式会社加藤組(堀友昭)
撮影:吉村昌也(Copist & the Brushworks)

Project name: House in Sakata
Client: Personal
Project site: Yamagata, Japan
Function: Private House
Size: 158.55m2
Design & Supervise: Atsushi+Naoko Kasuya, Yuki Murata, Kazuma Furuhashi(KAO)
Structural Design: Kentaro Nagasaka(Ken Nagasaka Engineering Network)
Lighting Design: Ryuta Sonobe(Sonobe Design)
Contractor: Katogumi Co.,Ltd.(Tomoaki Hori)
Photo: Masaya Yoshimura (Copist & the Brushworks)